25. せきを切ったように

投稿者: ゆきお

絵里からのメールを受け取ると、何かから解放されたような気分に急にとらわれた。

とうとう…。

同時に、別種の興奮、もっと単純な興奮が押し寄せてきた。

ついに、あのことが現実になってしまう…
具体的なシーンとしては昨夜から意識の下に何度も押さえ付けていた絵里の他人によるSMプレイが現実に向けて後戻り出きない形で進められていく。

頭がぼうっとなった。

先程絵里にイエスの返事を送るまで、私は気がつくと何度も私は自分の股間にいつの間に手をやっていたが、今日ばかりは、オナニーするのを強い意思で押し止めてていた。
私たちの人生にとって重要な選択をしているのに、それで自慰をするというのは、恐しく不謹慎なことに思えたのだ。
オフィスで私からの返事を待っているだろう絵里、そんな絵里をよそに、考えることを放棄して恥ずべき興奮に身を任せることはできない…。
そんな自己抑制が、先程まで圧力となって興奮を煮詰めていた。

絵里の返事を見たとたんに、しかし、私の中で何かがはじけた。

何かに取り憑かれたような私の手が操るマウスがPCのSM関係の画像・動画フォルダーをクリックした。

そしてPCの画面に繰り広げられるM女たちの痴態が、どれもこれからの絵里の姿に見えた。

今までも、こうした画像や動画の中の女性を絵里になぞらえて興奮し、オナニーしたことはあった。

しかし、今度は、その生々しさに天と地ほどの差があった。
妄想と、これから起きであろう現実の差。
絵里を責めるのは、これまでの私の空想の中では、透明人間のような私だった。
しかし、それが、私の力の及ばぬ力を持つ誰かに置き換わった。

そう思ったとたん、自慰をする自分の手が止められなくなった。
どす黒い性欲がせきを切ったように溢れ出した。

画像を見ながらものの30秒もしない間に射精した。

心を落ち着けるために、妄想の世界を振り切って、現実に頭を向けようとした。

来週の土曜日…
あと1週間と1日、来週の明日には、このことが現実になるのだと思った。

それを思うと、興奮はまたすぐに激しい勢いで戻ってきた。

結局その後、30分の間に更に2度、最後には少量の精液を絞り出すようにしながら、自慰によって達した。