38. 共犯者

投稿者: ゆきお

リビングに持ってきた私のPCで、飛行機の便と電車の乗り換え案内をチェックしながら二人で話しあった。

すでに一人でチェックしていたときのブックマークが残っていたので、スムーズにあれこれ見ることができた。
私がすでに具体的に検索していたことについて、絵里は何も言わず、当然のようにそれに基づいて話を続けた。

私は、13時過ぎに空港に着いてチェックインし、15時過ぎには向こうに到着する便はどうかと提案した。
それだと、家を12時半に出ればいいので、午前中をゆっくりしてブランチを食べられる。
そうすれば、空港から空港までの拘束時間24時間というを、逆算すると、帰り17時前に羽田に着くので、夕食もゆっくりできるだろう。

しかし、絵里は、それより早い12時ごろのチェックインの便にしたいと言った。
帰って休める時間を長くしたいのと、朝あまりゆっくりすると、出かける勇気がなくなっていくから、と言うのだった。
それだと、朝11時過ぎには出ないといけなくなるので、二人で午前中をゆっくり過ごすという感覚はなくなってしまう。

しかし、絵里の言うことにも一理あると思った。
特に、翌月曜日の朝からの仕事と絵里の体力を考えたら、早くに帰って二人でゆっくり休めるに越したことはない。
これだと日曜の夕方、17時には絵里は家で休むことができるだろう。

そして、これから来る土日の絵里と私の時間の過ごし方をあれこれ話し合いながら、結局、絵里の言う通りに合意した。
結局は絵里の考え通りになったとしても、小さいことだが相談して決めたということは、私に奇妙な小さな満足感をもらたした。

その一方で、絵里の求めに応じて、選んだタイムテーブルのデータを彼女のアドレス転送し終わり、

「ありがとう。助かったわ。」

という言葉を聞くと、また一つ物事が具体的に決まっていくという気持ちとともに、自分が積極的な共犯者になったという思いも抱かせられた。

「そのこと」の実現のために、はからずも現実に協力しはじめている自分がいた。