61. 拘束と刺激

投稿者: ゆきお

立ったままの鞭打ちからのソファでの小休止のあと、どのような責めを受けたのかを、絵里は順繰りに話していった。

拘束を解かれ、また軽い鞭打ちがあって、ディルドによる責めがはじまる。

しかし、このとき私の考えも及ばず質問しなかったため、絵里もあえて語らなかっただろうこと、そしてそのことが今になれば分かるということがある。
それは、小休止のときの二人の姿である。
小休止の間、ボンデージスーツを外されてソファに横たえられた絵里に対し、小野寺は今まで打った部分をゆっくりと慰めるように愛撫していたろう。
それが、彼が女性に鞭を使うプレイのときの通例の行動パターンであり、実際に絵里にそうする情景も、後々私は見知った。
だから、まちがいなくこのときもそうしていだだろうということは、今となって想像できる。
これも絵里が触れなかった、このときの語りの曖昧な輪郭な部分に属する。

それはともかく、ソファでの小休止を終えた絵里は、手首、足首、大腿、ウエストのそれぞれのベルト、首輪、チェーンによっていろいろな形で拘束され、アイマスクで目隠しされ、おもに床の上で責めを受けた。

うつぶせに両手首を足首といっしょに合せて、尻を高く上げた形で拘束された。
そして今度は乗馬鞭が加わった。
ただし絵里でもそうわかるほどかなり手加減したもので、刺すように痛いというよりも、すでに先のばら鞭による打擲を受けた部分を、刺激するようなものに終始した。

そしてそこに責の道具としてディルドが加わった。
黒く堅い樹脂の男根形をやや抽象的に模した、男性のペニスとしてはやや小ぶりのディルドだったという。
ディルドを入れられたまま軽い鞭打ちが続き、後にはディルドの操作に集中したに執拗な責めが加わって、いかされた。
そしてその後に、さらに小野寺のものが実際に犯され、またいかさた。
いったのはこちらだけで、向こうが射精した気配はないという。

少し休むと、今度は、仰向けにされ、両足を宙に開くような形に、同じようにベルトとチェーンで拘束され、先ほどと同じような責めが繰り返された。
腹や胸、内股、秘部を乗馬鞭でなぶられた。このときは打たれることは一度もなかった。

その代わり、またディルドが挿入され、そのまま、また乗馬鞭の先端による愛撫が続いた。
そしてそのうち、ディルドの根本が動かされるのを感じた。
それが足先によるものだと、気付いたとき少なからぬ精神的ショックを受けたと絵里は語った。
これまでの2回のプレイの中での最大の屈辱だったとという。
救いは、そのあと手による操作に代り、いかされたのが足ではなく手による動きだったことだ、と安堵するようにつけ加えた。

この姿勢のまま男の腰が体が開いた足の間に割って入り、挿入され抽送が行なわれたが、このとき、絶頂を迎える寸前で男は体を引いていった。

その形で放置され、床にダイレクトに背中を付けたまた両手両足を中に浮かせての姿勢の保持の負担が耐えられないと感じくなったころ、救われるように、一度拘束が解かれ、安楽な椅子に載るよう促され、そこで開脚の姿勢ととらせれた。

足首と、腿を合せて開脚させる、第1回目にやはり椅子の上で縄によって拘束のときと同じような、姿勢にベルトを固定された。
両手首は一つにして高く上にかかげられたままチェーンで持ち上げられた。

乳房のところが穴になった革のブラが装着された。
細革のボンデージスーツとも違い、乳房を囲む部分はやや幅をもってしっかりしており、胸周りが締めつけられ、乳房が根本のほうから絞るように突き出された。

前回胸を麻縄で突き出すようにきつく縛られた感覚を思い出したが、それとも違う奇妙な感覚があったという。
乳房の中腹を縛られて硬く絞られたように突き出されるのとも違い、根本をきつく拘束されている感じと、絞り出されたようにブラの外に出ている乳房全体の柔かさの対比で、自分の胸が外からの刺激を受けるために晒されている感じが強まった。

ブラの位置が調整され、乳房全体を絞られながら引き出される感じがこれ以上にはないという感覚を覚えたとき、小野寺がオーダーメードのできを満足げに確認する言葉を発した。
そこで、第1回目の体の採寸のとき、胸周りにいろいろな形でメジャーが当てられたのを、目隠しされながら感じたことを思い出した。

その姿勢で、目隠しをされたまま飲み物を与えられ少し休んだ。
そのあと絵里が時間の観念を失うほど長く、執拗な乗馬鞭の先端による全身の愛撫が始まった。

「どのくらい?」という私の質問に実際には1時間くらいかもしれないと、絵里は答えたが、ホテルに入ってプレイが始まってからかなりの時間、時計も日の光も、外部の騒音もなく過していて、もう何も正確なところは分からないとつけ加えた。

絞り出された胸の乳首に最初に使われたクリップが嵌められ、それをゆがめるように鞭でなぶられたりした。

そして今度は、鞭で打たれた。
ただし打たれたのはそのおそらく1時間ほどの間、10回もなく、やはり試し打ちのような弱いものだった。
胸に、腹に、内腿に思い出したころにランダムにやってきた。
女性器を直接打つような行為は1度だけ、叩くとも素早く触るともつかないような、そぶりの形であったという。
とはいえ、いつどこにくるか分からないという恐怖のため、間が長かれば長いなりに、普通に規則的に場所を分かって打たれるよりも、感覚は何倍もに鋭敏で、その心理的ショックは並大抵のものでなかったという。

鞭が置かれると、こんどは主に手指で愛撫された。
乳房全体が、クリップを嵌められた乳首が、執拗に愛撫された。
同時にクリトリスへの刺激も加わった。
自分でもぬめりの分かる陰唇の間がゆっくり愛撫され、指で1本指、そして2本指で探索され、緩急の刺激を受けた。
それがディルドに変った。

その都度いかされたり、じらされたり、相手の思うがままにオーガズムの高まりの波をあやつられ、半狂乱になったところで、男の腰が、開脚さたたところに割って入り、一挙に奥まで挿入された。
緩急の抽送があり、それから、先程途中で体を引いていったことの埋め合わせをするかのように、激しい動きが最後長く続いた。
そして、奥深くを突くペニスによって、オーガズムに達し、同時に男も射精した。

そのあと、首輪以外の拘束具をすべてとかれ、ベッドの上に横たえられ、このまま眠ってしまいたいほどの疲労感を感じながら休んだが、恐らく30分ほど休み、もうまどろみ加減になったところで、体を起こされた。

そこで最後の力をふりしぼって、シャワーを浴び、冷たい白ワインを飲ませてもらたったところで、やっと外向きの顔になる元気が出た。
服を着て、化粧をととのえると、小野寺に導かれホテルを出、タクシーで宿泊のホテルのロビーまで送ってもらった。