80. 動画

投稿者: ゆきお

サムネイルをクリックしたときポップアップで現われた動画は、画質はそれほど高くないが、撮影者の意図したものはすべてはっきりと見えるくらいのものではある。

今までのものと違い、音が入っているのが、恐ろしいばかりの臨場感を醸し出していた。

天上から鎖で吊り下げられたフック、そして、それに、弾力性のある素材、おそらく幅広で強靭なゴムのベルトが懸けられている様子が写された。
カメラが下に動いていくと、手首の革の拘束具で両手をそのベルトに固定されながら、自由になった指でさらにベルトに巻かれた布を必死に掴んでいる様が写された。

カメラがズームアウトしながら下に移ると、ボンデージベルトが全身に這い、手首にかけられた革の拘束具によって上から半吊りになった、もうおなじみになった格好の、女の姿が見えた。
眼のところに例によって幅広の黒い布が巻かれている。

わずかに見える女の表情には苦痛の直接の表現というといよりも、なにか諦めに近いものが伺える。
口元の表情にあまり動きがない。

一瞬一度完全にズームアウトすると、女はハイヒールを這いていて、それでもやや爪先立ちになっている風情が見えた。

乳首から何かが垂れ下がっている。
カメラが胸のほうへズームすると、乳首が金属の締め具ではさまれているのが認められた。
さらに下にパンすると、そこから黒い紐ゴムで小ぶりの苺ほどの大きさの金属の鈴が下げられているのが見えた。
鈴は脇腹のあたりまで垂れさがっている。
鈴の重力と闘うようにつんと上を向いた若々しい乳房と乳首も、さすがに、締め具のところから下にひっぱられている。

女が辛そうにひとりでに身をよじる度に、からんからんという鈴音がする。
カメラがズームし動き回ると、腿や腹のあたりにうっすらと赤い幾重もの条がある。
すでに鞭打たれた後で、その予後の痛みで体をよじっているのだろう。

半吊りになったための回転の力、吊られた状態で体重を預けてできるゴムと体のバランス、重さがかかる手首の辛さからかベルトを掴んだ手で体を起そうとする力、乳首を挟まれる痛み、鞭の後の掻痒感からかよじられる体と腰、すりあわされる腿…、それらすべてが中途半端に作用して安定点をみつけられないようだ。
その度に胸につるされた鈴が、上下、左右に揺れ、からん、からんと音を立てる。
そのことによって乳首に負担がかかるのは明らかで、それが新たな運動のきっかけになるのだろう。
乳首が変形するほど締め具で挟まれている痛み、そしてそれがどのくらい続いているのか、その痛みは男には想像できない。
そしてそこに重みのあるものが吊され、その上、自由な運動さえしている。
振り幅としては小さいが抑えられたエネルギーの大きさを想像させる体の蠢きと、それを増幅する鈴の動きは止ることがない。

カメラは非情にも、あるアングルで静止してその様子をただ捉えているだけだ。
時間にして3分ほどだろうが、とてつもなく長い時間に感じられ、その間、女の荒い息遣い、聞こえるか聞こえないほどの小さな呻き声が聞こえるような気がするが、それを打ち消すほどに大きい鈴の音がひたすら響いている。

カメラが下のほうに移るとボンデージスーツは、股間のほうが解放的になったものだと分る。

恥丘を囲む黒いベルトはまるで無毛のそこを誇示するかのようである。

先程はちらりとしか見えなかったが、股間から何か垂れ下がっていた。
カメラがこれみよがしに股間から膝あたりまでを捉えるようにパンしズームするのと期を同じくして、何か合図でもあったのか女の腿が自ら左右に開くと、垂れ下がっているものが、同じように小さな苺大の鈴だということが分かる。
膝近くまで、紐ゴムで吊り下げられたてゆらゆらと揺れ音を立ている。
先程2つの鈴にしては、響きが複雑だと思ったが、実際には2つではなく4つあったのだ。

カメラがさらにズームすると、小陰唇に金属の締め具が嵌められ、それに鈴を下げた紐ゴムが結ばれているのが分かった。
ピアスではなかった。
金属の器具に挟まれてラビアが引き伸ばされているようだ。

そこで一度カメラがズームアウトして、腿から上、顔あたりまでが移るくらいのところで、カメラが何かに据え付けられたのでろう。
アングルがはっきりと固定された。

しばらくして、カメラに見えない斜め脇から乗馬鞭が差し出された。
カメラに見せつけるように先端で胸といい腹といい、腿といい無遠慮に愛撫していく。
その度に、女は鈍い呻き声を上げ体をよじる。
鈴の音が聞こえる。
そしてやはりそのまま執拗にその愛撫ともなぶりともつかない乗馬鞭の動きが続いた。
時間にして5分ほどが永遠に感じられた。