88. 受動

投稿者: ゆきお

絵里の痛みの訴えの深刻さが理解できた。
悪いことをした…。
それと裏腹に、このまま更に乳首を責め続けたいという衝動が湧き上がってくるのに自分でも驚いた。

衝動を断ち切るように、複雑な気持ちで、乳房から手を離した。
絵里の胸を好きなようにする権利を侵害されたという思いがふと胸を過り、更に気持ちの複雑さを増した。

埋め合わせでもあるかのように、腹のほうに移した手のひらでこちらに引き寄せ、覆いかぶさったまま強く抱きかかえるようにして身体を密着させる。

「う〜ん」

身体をよじるが逃げる気配はない。

恐らく背中にも尻にも、先ほど垣間見た打擲の跡からすると、痛みはある程度は残っているはずだ。
見てはいないが、もしかしたら、手を当てている腹にも。
だが、胸のように耐えられない痛さというのではないのだろう。

そろそろと下腹部に手を伸ばして、恥骨のほうに手をやる。
恥毛は健在だった。
それを確認して、腿を割るように性器のほうへ手を伸ばしてて行った。
抵抗するように閉じ合わされるわけでも、積極的に協力して開くわけでもないところへ、指がじわりと潜り込む。
すでに夥しい湿り気を感じた。
何時もの愛撫の手順を無視するように、クリトリスを素通りして、指は自然とラビアのほうへ向かう。
襞の内側に揃えた2本の指が簡単滑りこんだ。
ぬめる肉襞を、人差し指と中指の先で片方ずつゆっくり挟むように愛撫する。

「あ〜ん」

甘い声で応えるが、痛みを訴える言葉は出てこなかった。

Y美のビデオで見た無毛の恥丘、「クランプ」のよって無慈悲に締めつけられ、重しとともに垂れたように変形させられているラビアの様子がが脳裏にまだ鮮明に浮かぶ。

絵里の今の様子から、絵里のそこがそうした扱いを受けていなかっただだろうということに安心した。
絵里のとのプレイは、小野寺の送ってきたその記録そのままではないようだ。
それには「まだ…」という限定をつけるべきだろうか。

クリトリスのあたりを帰りがけ撫でるようにしながら指を引き上げると絵里がまた甘えたように鼻を鳴らした。

腹に添えた手をわずかに引き寄せると腰を浮かそうとする。
欲がっている…。

ベットの上で一度立て膝になりトランクスを脱ぐと、絵里の上にもう一度覆いかぶさり一挙に挿入した。

中から湧き上ってきたものでぬめりに覆われているそこに抵抗なくずぶりと入っていった。

「あ、いやっ」

よほど不意を突かれたのか、今まで聞いたことのない、ぞくりとするような声だ。

ゆっくり抽送を開始する。

「んん〜んっ」

くぐもった声で反応した。

奥が熱く柔らかい。

手応えを待ちながら抽送を続けてるうちに、いつもの絵里と、やや反応が違うことに気づいた。

いつもなら、抽送していくうちに、挑み返すように反応しはじめる。
腰の動きが大きくなり、背中が反り、四肢の弾力を感じさせる運動になっていく。
そして膣のほうでもそれに合わせて締めつけがある。

ところが今夜は、そういった反応が弱く、私の運動のなすがままになっている。
膣も締めつけがあるというより、むしろ奥のほうが柔らかく融けたようになっていて、こちらに突かれるままになっている。

抽送のリズムに対して、「ん、ん、ん…」という押し殺したような声だけが聞こえてくる。

いつもの絵里ならここであからさまな歓びの声を上げて反応するのに…。

よほど疲れてしまったのか。

弱い反応にいらだち、腰を引き寄せて奥深くを突きはじめると、それを奥で受けながら、なすがままになっている気配がさらに強まる。

感じでいないのかと途中不安になった。
が、そのうち、そうではないことに気がついた。
抽送の間、深く突かれることを求めて徐々に尻を差し出してくる気配がある。
しかし自分からの往復運動はない。

奥にさし入れたものから積極的に快楽を得ようと締めつけ動くためではなく、奥を柔らかく開き迎え入れるように、いつもより熟したように大きくなった尻が私の下腹部にくっついてくる。
一見静的で受動的ではあるが、その感触はむしろ貪欲で積極的でさえある。

尻を突き出すとき背中を反らせ頭を上げるようないつもの動きはなく、頭は枕の中に深く頭をうずめたままだ。